「残業代が支払われない会社」 運送業20代男性 Fさん

入社して1ヶ月で辞めた理由:残業代が支払われない会社

入社してまだ1ヶ月。
それなのに、もう「ここで働き続けるのは無理かもしれない」と思ってしまった。

最初は「忙しい会社なんだな」と思っていた。
でも、どれだけ残業しても一向に残業代の話が出ない。
給与明細を見ても、「基本給」のみ。
あれ?と思っても、誰もそれを口にしない雰囲気だった。

上司に勇気を出して聞いてみた。
「すみません、この残業って…残業代は出ないんですか?」

すると返ってきたのは、耳を疑う一言。

「うちは“みなし”だから、出ないよ。」
「社会人なら、それくらい普通だよ。」

その瞬間、心がスッと冷めた。
入社前の説明にはそんなこと一言もなかったし、求人票にも“みなし残業”なんて書かれていない。

“みなし”という言葉の便利さに隠れて、
社員の時間と人生がタダで削られていく。

会社のために頑張ることは嫌いじゃない。
でも、“正当に報われない努力”を続けることほど虚しいものはない。

辞める決断をした日

ある夜、終電を逃してタクシー代も出ず、家に帰りながら決めた。
「もう、この環境では心が壊れる。」

入社して1ヶ月で退職。
世間から見れば“根性なし”に見えるかもしれない。
でも、自分の時間と心を守るための“勇気ある決断”だと、今は胸を張って言える。

同じように悩んでいるあなたへ

残業代が出ない会社は、あなたの努力を“当然のもの”にしてしまう。
あなたが悪いんじゃない。
おかしいのは、“それを当たり前にしている職場”の方だ。

もし同じような状況で苦しんでいるなら、無理をしないで。
「やめる」という選択肢は、逃げではなく“自分を守る選択だから。